【症例集】小児の鍼

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三宮 小児鍼|子どものアトピー・喘息・夜泣きにやさしい鍼灸ケア

三宮 小児鍼 鍼灸・子ども・アトピー・喘息・夜泣き・体質改善・刺さない鍼・神戸・東洋医学

神戸三宮の鍼灸 翠風院では、刺さないやさしい鍼(小児鍼)を用いて、 お子さまの成長や体質に合わせた自然なケアを行っています。 アトピー・喘息・夜泣き・便秘・風邪をひきやすいなど、薬に頼りたくない症状にも、 鍼灸で体の内側から整えていくことができます。

小児鍼とは ― 痛くない、怖くない、やさしい刺激


小児鍼(しょうにしん)は、乳幼児から小学生を対象にした、刺さない鍼です。 専用の丸い金属器具(てい鍼・古代鍼など)で皮膚を軽くなでたり、打鍼(だしん)で腹部をコンコンと刺激したりして、 体に負担をかけず「気の流れ」を整えます。 痛みはなく、多くのお子さまが「気持ちいい」「こそばゆい」と笑顔になります。

東洋医学では、子どもは「純陽の体」といわれ、生命エネルギーに満ちていますが、 そのぶん変化が早く、疲労やストレスの影響も受けやすいとされています。 小児鍼は、この繊細なバランスを整えるために生まれた、伝統的かつ安全な施術法です。

小児鍼の臨床的意義と研究

近年、小児鍼の効果は国内外で注目され、複数の臨床研究が報告されています。 大阪府立大学の研究(Fukui et al., 2017)では、小児鍼を受けた乳幼児群で 夜泣き・疳の虫・便秘の改善率が有意に高かったとされています。 また、鍼刺激が自律神経活動(特に副交感神経優位)を高め、 心拍変動(HRV)の安定や睡眠の質向上に寄与することが生理学的に示されています。

日本小児はり学会の報告によると、臨床現場では「夜泣き・アトピー・喘息・チック・発達支援」など、 幅広い分野で小児鍼が活用されており、特に皮膚刺激による免疫系の調整効果が注目されています。 ステロイド薬などを控えたいご家庭にとって、安心して継続できるケアとして選ばれています。

実際の症例紹介

【症例1:3歳女児/両頬の赤み・乾燥・喘息】

主訴:両頬の赤みと乾燥、喘息

現病歴:1歳頃より両頬が乾燥して赤くなり、風邪をひくと赤みが増して痒みを訴える。 痒みが強いときはプロトピックを使用していたが、薬をなるべく使いたくないため来院。 季節の変わり目に鼻水と咳が出て、喘息症状を伴う。病院でダニアレルギーと診断。 いびきも気になるとのこと。

施術経過:背中が熱を帯びて硬く、強い緊張があったため、 「肝鬱化火(かんうつかか)」により肺の機能が乱れていると判断。 古代鍼(銀鍼)で上背部全体に散鍼を行う。初めは鍼を怖がったが、 「こそばゆいだけ」と笑顔で施術を終える。 4回目の施術から頬の赤みが引き、薬を使わずに安定。 現在は週1回の施術で風邪をひいても喘息が出ず、元気に通園中。

【症例2:3歳男児/アトピー・喘息・声枯れ】

主訴:アトピー性皮膚炎、喘息、声枯れ

現病歴:生後間もなく重度のアトピーを発症し、ステロイド治療で一時的に改善。 しかしその後、体調を崩すたびに両頬や全身に乾燥と痒みが再発。 2歳半頃から喘息が出始め、ステロイドを使わず体質から整えたいとの思いで来院。 風邪をひいていない時でも声が枯れやすく、疲れると「抱っこ」を求めることが多かった。

施術経過:腹部に強い緊張があり、消化・呼吸機能の低下が見られたため、 腹部打鍼術でお腹の緊張をゆるめ、腎の弱りを補うため湧泉・太谿を補法で刺激。 施術後、喘息の発作が徐々に減り、夜も落ち着いて眠れるようになる。 季節の変わり目に軽い風邪で喘息が再燃することはあるが、施術で速やかに回復。 現在も定期的に来院し、安定した体調を維持している。

※症例は個人差があり、すべての方に同様の効果を保証するものではありません。 体質や環境によって経過は異なります。

小児鍼が支える「免疫・情緒・発達」の調和

小児鍼では、単に皮膚刺激による鎮静効果だけでなく、 自律神経・免疫系・情緒の安定に多面的に働きかけます。 鍼刺激により副交感神経が優位になり、消化・呼吸・睡眠リズムが整うことで、 体調と気分の両面から安定していきます。

さらに、乳幼児期の鍼刺激が感覚統合の発達を促す可能性が指摘されており、 スキンシップ的な安心感も高いことから、「親子でリラックスできる時間」として 継続されるご家庭も多くあります。

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小児鍼についてのご相談はLINEで無料受付中です。 「薬を減らしたい」「夜泣きやアトピーが心配」「体が弱く風邪をひきやすい」など、 どんなお悩みもお気軽にご相談ください。 刺さない鍼で、お子さまの自然な回復力をやさしく引き出します。

参考文献

  • Fukui et al. (2017). Clinical effects of pediatric acupuncture on night crying and constipation in infants. Osaka Prefecture University.
  • 日本小児はり学会(2020)「小児はりの臨床と研究」
  • Yamaguchi et al. (2021). Physiological effects of non-invasive pediatric acupuncture: autonomic regulation and stress response. Complement Ther Med.

※本ページは一般的な医療情報の提供を目的としたものであり、特定の治療効果を保証するものではありません。

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