【症例集】身体の痛み
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三宮 鍼灸 線維筋痛症・めまい|全身の痛みと巡りを整える東洋医学の鍼灸
「身体のあちこちが痛む」「天気でめまいが出る」など、はっきりした原因が分からない不調にお悩みの方へ。
鍼灸 翠風院では、東洋医学の視点から、気血の巡りと腎・肝のはたらきを整え、からだ本来の安らぎを取り戻していきます。
症例:線維筋痛症・めまい(70代女性)
主訴: 身体の痛み(線維筋痛症)、めまい
経過
20年ほど前から、全身のあちこちに痛みが現れ、病院で線維筋痛症と診断。
現在は膝の内側・左股関節・右腰に痛みを感じることが多く、鎮痛薬や湿布では大きな変化が見られず、
インターネットで当院を見つけて来院されました。
また、時々ふわふわとしためまいも出るとのことでした。
東洋医学的な見立て
問診・脈・体表の反応をみると、腎の力の弱り(腎虚)が基盤にあり、
そこへ「肝の気」が滞ることで、全身の筋肉や関節に痛みや重だるさを感じている状態と考えました。
このような状態を、東洋医学では腎虚に肝鬱を伴う証(腎虚≧肝鬱気滞)と呼びます。
施術内容
身体の根を養う「腎」を補う施術を中心に、気の流れを整え、滞りをほどくことを目的としました。
鍼とお灸を組み合わせ、足の「太谿」「湧泉」など腎に関わる経穴と、
肝の流れを助ける「太衝」などのツボを丁寧に選んで施術しました。
経過
- 初回の施術後より腰の重さがやわらぎ、動きやすさを感じられる
- 4回目以降、膝の動きも軽くなる
- 天候によって頭痛やめまいが出るときもあったが、その都度施術で落ち着く
- 半年ほどの施術で、めまいや頭痛の頻度は以前の約1/5ほどに減少
現在も月に一度の施術を続けながら、日常生活を穏やかに過ごされています。
線維筋痛症と東洋医学の考え方
線維筋痛症は、全身に痛みが現れる慢性的な症状で、明確な原因が見つかりにくいことが特徴です。
東洋医学では、こうした「広い範囲の痛み」を、気血の滞り(気滞・瘀血)や腎の弱りと関係づけて考えます。
気の流れが滞ると筋肉に緊張が生じ、痛みやこわばりを感じやすくなります。
また、腎の力が落ちると、体全体の回復力や巡りの力が弱まり、慢性化しやすくなります。
鍼灸による整え
鍼灸では、痛む箇所そのものに多くの刺激を与えるのではなく、
体全体の巡りをみて、根本の滞りを和らげることを重視します。
特に以下のような施術が用いられます。
- 腎を養う: 太谿・湧泉などのツボにお灸を行い、体の根を温める
- 気の巡りを整える: 太衝・期門などで肝の気の滞りをほどく
- 痛みの経絡をゆるめる: 陽陵泉・承山などの経穴を用いて筋肉の緊張を緩める
こうした施術を重ねることで、からだ全体の巡りが整い、痛みやめまいが和らぎやすくなります。
日々の養生(睡眠・温め・軽い運動)も併せて行うことで、より穏やかに落ち着いていきます。
まとめ
線維筋痛症やめまいのような「原因が分かりにくい痛みやふらつき」は、
身体の内側のバランスが乱れているサインかもしれません。
鍼灸 翠風院では、一人ひとりの体質を丁寧にみつめ、全身の巡りを整える施術を行っています。
「痛みが長引いている」「薬を続けても変わらない」と感じる方は、どうぞご相談ください。